ミュージカルストーリーレポート
1部
・・・・とある ダウンタウンの1角、スキッドロウという町に、
ムシュニック店長が経営する花屋がある。
店員はキュートなオードリーと、お人好しで冴えないシーモア。
シーモアは孤児だったが、店長に孤児院から引き取られて
育てられ、今は花屋の店員として、
毎日いろんな失敗をして怒鳴られながらも、一生懸命働いている。
オードリーに恋心を抱いているものの、
オードリーは暴力をふるうサドの歯科医オリンという恋人が
怖くて離れられないようだ。
ある日、あまりの店の経営不振に ムシュニック店長はとうとう
「店をたたむので明日から来なくていい」と2人に言い渡す。
オードリーとシーモアは驚いて、店長に「経営方針を変えてはどうか?」と提案す
る。
実は、先日の皆既日食の日に、辞典にも載っていない珍しく、
不思議な植物を手に入れたシーモアは
「オードリーU」と名前をつけ、密かに育てていた。
これを店の前に置くと、あら不思議!その珍しさに吸い寄せられるようにお客が入
り、
たちまち店の売り上げは伸び、忙しくなった。
そのうちに水や肥料、土を変えたり、必死で面倒をみても植物の元気がなくなってき
た。
育て方は本にも載っていないし、(どうしたものか?)と思案している時、シーモア
はとげで指を刺してしまい、血を流してしまう。
その指の血を何気なくオードリーUに近づけるとうれしそうに花が開いた・・・・・
・。
信じられないシーモアだったが、血を与えるとたちまち元気になった植物のために
か わるがわる指を切っては 血をしぼり与える毎日が続いた。
植物もすっかり元気になり、小さな鉢に入っていた花はみるみるうちに
人間の背丈ほどの大きさに育っていった。
シーモアも花についての講演や、執筆、ラジオ出演と、
たちまち有名になる。・・・・
が、オリンのせいで顔にあざを作ったり、 腕にギブスをはめたりと傷だらけになっているオードリーが
気になりながらも 2人の間は進展しなかった。
お金持ちに、有名になったシーモアに高い望みを持つように、新しい服を買うように
アドバイスするオードリー。
そんなオードリーの夢もまた、小さな郊外の家で、
誠実で優しい小さめの男の人と暮らすことだった。
ある日オードリーを迎えにきたオリンがシーモアに
「こんな田舎にくすぶっていないで、
この植物をもっと利用して都会に出てひと旗あげろ!」ともちかける。
「別に僕はこれで満足です」と言いながらも しつこいオリンの暴力に
「考えておきます」と答えてしまうシーモア。
それをもの陰で聞いていたムシュニック店長、
(大事な金づるを逃がしては大変!)とあわててシーモアを息子にするために、
縁組 みの相談を持ちかける。 考えた末、それを受け入れたシーモア、
名声やお金や家族までもを手に入れて有頂天になる。
その時、植物がしゃべりだす・・・・「腹が減った・・・エサをくれ」
人間の生き血しか求めないその花にそそのかされ、迷った挙げ句、
「生きていてもためにならない人間」オリンを殺害すべく、拳銃を持って帽子をまぶ
かにかぶり、歯医者に向かうシーモア・・・
だが、弱気のため 殺害どころか拳銃を奪われ、
歯の治療台に座らされてしまうシーモアがとまどっていると、
患者の痛みを和らげるより 自分の気持ちをハイにするために
使っていた
笑気ガスのマスクがはずれなくなり、 もがき苦しんで死んでしまうオリン・・・・・・
オリンを助けなかったことを後悔しつつも、オリンをバラバラにし、
花に与えてしまうシーモアだった。。。。
2部
店もオードリーUのおかげで繁盛し、忙しい日々が続くある日、
新しい服を買ったので、オードリーに見せて自慢するシーモア。
それがオリンの着ていたジャケットにそっくりだったため、
「私、知らない!」とオードリーはあわてて店から飛び出す。
オードリーを追いかけて「失踪したオリンがまだ恋しいの?」
と問うシーモアにオードリーは
「あの人がいなくなり、下剤や包帯代も浮くし、
むしろほっとしている。
でも、それを望んでいたが故に気がとがめているのかも知れない」
と打ち明ける。
「君には彼よりもっと素晴らしい男が似合うし、いい男は他にいくらでもいる」と言
うシーモア。
だがオードリーは、「過去のある自分には『どぶ川』というキャバレーで知り合った
オリンのような暴力男がお似合いよ。
人はみな冷たかった、ひどい仕打ちにも慣れすぎて
いろんな男に誘われるまま 身をまかせてきた
・・・ どうせ私は、幸せにはなれないわ」と言う。
「そのままの君でいい。じゅうぶんステキだよ。
僕が守ってあげるから、過去はもう忘れて・・・・・」と、
慰め励ますシーモアに心を開くオードリー
・・・・・ いつしか2人は抱擁して口づけをかわす。
それを見ていたムシュニック店長、オードリーに
「シーモアと2人で話をさせてくれ」と言う。
店長が話し出す・・・ 警察が調べに来た・・・店の床にこぼれる赤い斑点、
現場に落ちていた帽子の写真、
街角のゴミ箱に捨てられていた歯医者の血染めの白衣・・・・・・・
そして2人のキスを見ていたら、殺人動機が見えてきた、
そして警察に心当たりを尋ねられたと・・・・・・
「僕は無実です!警察には教えたの?」と尋ねるシーモアに店長は
「まだだ」と言いつつ自首を薦める。。。 シーモアは「その前に店の売り上げを確認して欲しい」と店長に言う。
レジを開ける店長・・・「何千ドルのお金がない!どこへやったんだ!?」と問いつ
める。
「泥棒が入った時に見つからない安全な場所は花の中だと思い、
花の中に隠した」と嘘をつく。
「どうすれば取れる?」「ノックするだけ・・・・」「本当にこの中なんだな」と言
いつつ、
店の半分を占領するほど大きく成長したオードリーUの中へ入っていく店長・・・・
その時、震えて目をつぶるシーモアの耳に、店長の断末魔の叫びが聞こえた・・・・
・・・・・。
自分の罪と、「エサをくれ!」と責め立てるオードリーUの声にノイローゼ状態に
なってしまうシーモア。
講演の原稿を考えつつも、蠅やネズミ、売っている肉さえ食べない植物に
「ムシュ ニック以来、1週間何も食べてないよ〜」とうるさく責められ、植物を処分しようか
?と迷うシーモア。
それでも、この植物がいることで名声と金が手に入ったために、
オードリーの愛が得られていると信じるシーモアは、
植物を処分する勇気が出ない。
「間抜け、あほ」と毒舌を吐く植物に「うるさい!黙れ!」と叫び、
半狂乱状態になっているシーモアの 所に、
心配したオードリーが駆けつける。 「ムシュニックさんはどこへ行ったの?」と問うオードリーに
「チェ・・・・チェコスロバキアの妹の所へ行って
当分帰らないと言っていた」とごまかすシーモア。
「1人でこの店を切り盛りするのには負担が大きすぎるわ。
こんなあなたをほうっておけない」と言うオードリーに
シーモアは尋ねる。
「もし、この植物がなくなって、僕がただの男になってしまっても、
僕を変わらず愛してくれるかい?」
「もちろんよ!シーモア!」その答えでシーモアの心は決まる。
(明日、ライフ社が写真を撮りに来る。それが終われば、
もうオードリーUとはおさらばだ!)
そのためにピストル、猫いらず、ナタを用意した。
オードリーを帰した後、そんなシーモアの心も知らず、
「エサをくれ!間抜け!」と悪態をつくオードリーU。。。
「そんなに待ちきれないなら、今から肉屋の肉を買ってくる。
デザートまではないが、それでどうだ?」と言うシーモアに
「何もないよりゃいい」と承諾するオードリーU。
肉を買いに走ったシーモアと入れ違いに、睡眠薬も効かず、
眠れぬまま またシーモアに会いに来たオードリーが店に入ってくる。
「可愛いお嬢ちゃん、お水をくれないか?」と話す植物に「信じられない!!」と驚
きながらも
心優しいオードリーは じょうろで水をやろうとする。
その時、「歯医者のオリンもムシュニックもこの中にいる!
お前も仲間に入れ!」と言いつつ オードリーの体につるを巻き付け捕まえて、
無理矢理 口の中に上半身をつっこんでしまう。
「きゃあああ!!」
その時戻ってきたシーモア、驚いて植物の口から
オードリーを救い出すが、
ショールは血まみれ、息も絶え絶えのオードリー・・・・・・・・・
自分の罪の1部始終をオードリーにうち明け、
「全部僕がやったこと・・・・・ だけど、君まで巻き込むつもりじゃなかった!
死なないで! 君が必要なんだ!」と叫ぶシーモア・・・・・・・・・・・
「私が死んだら、私を植物にあげて・・・・・・
私は植物の1部になって生き続け、シーモアの夢の助けになれる。
それならこんなにうれしいことはないわ・・・・・・むしろ幸せ」
と言うオードリー。
「何を言うんだ!?」シーモアの必死の願いもむなしく、
腕の中で息絶えてしまうオードリー・・・・・・・・
涙にくれながら、その亡骸(なきがら)を植物の口の中へ
抱き上げて運び、 やがてオードリーの姿は消えた。。。。。。。。
次の朝、愛する人を亡くした悲しみに打ちひしがれるシーモアの所へ、
「植物を分けて増やし、世界中に広めたい・・・・・きっとフラフープ以上のヒット
になる」と植物を買いに来た商人。。。
繁殖して世界中の人々を食い尽くすという、オードリーUの野望に気づいたシーモア
は 商人が株分けの鉢を取りに外に出て行った時、
たった1人の大切な人を奪った 憎い植物に ピストルを向け、
撃った。パンパンと銃声が響くが植物はびくともしない。
そして猫いらずを食わせる・・・・・ それでも死なない植物は不敵に笑い続ける・・・・・・・・・
「そうだ!外は丈夫でも、中から切り刻めば!」とナタを持って
花の口の中に飛び込むシーモア・・・・
だが2度とシーモアは現れず、持っていたナタだけが花の中からぷっ!と吐き出され
た・・・・・・・・・・・
何も知らない商人は植物のくきや枝を鉢に移すと、帰って行った。
やがて、世界中でその植物は流行し、 世界の人々を食い尽くしていった・・・・・・・・・
・・・ という悲しくも怖いお話でした。。。
どうか みなさん、植物にそそのかされても
決して血を与えないで下さいね。
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